百日咳から赤ちゃんを守るために
世界的にもですが、日本でも百日咳が流行しています。
世田谷区が特に多いです。
https://idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/diseases/pertussis/pertussis/
今のところティーンエイジャーが多いのですが、中には赤ちゃんも百日咳にかかります。そして赤ちゃんの百日咳は時として命に関わります。
当院でも百日咳にかかった赤ちゃんがいました。上記の動画よりも症状がひどく無呼吸もあったので、通常の救急車ではなくドクターカーで搬送してもらいました(無事救命)。
日本では生後2ヶ月から百日咳のワクチンをすることが出来ます。しかし、それより幼い赤ちゃんをワクチンで守ることが出来ません。できるのはお母さん(母親)からの移行抗体です。そのためには、妊娠中に人為的に百日咳に罹ってもらうか、ワクチンを接種するしかありません。多くの人は後者を選択するかと思います。
現在のところ日本には海外で妊婦にも使用されているTdapはありません。渡航外来を行っているところでは接種できますが、費用や効果の上から日本では成人でも接種できるDPTをおすすめします。
https://www.vaccine4all.jp/news-detail.php?npage=2&nid=143
日本ではDPTは妊婦には認可されていません(オフラベル)。しかし現在妊婦へのDPT接種が前向きコホート研究で行われており、現時点では安全性や効果に問題なさそうです。
妊婦に対する百日咳含有ワクチン接種の抗体応答と反応原性及び児への移行抗体に関する研究:沖縄Study
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=202502227908602909
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