第8波と子どもたちーまだ手綱を緩めてはいけない(2022-09-17)

早晩第8波が来ることでしょう。

その前に、色々と書いておきます。

第7波は下げ止まっている

たしかし減少傾向ですが、下がり方が鈍くなっています。
コロナ新規感染者数 1週間平均 全都道府県減少も速度鈍化傾向
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220916/k10013820951000.html

新規陽性者数が10歳未満で多くなって来ている

子どもたちへのワクチン接種が十分に進まないなか、東京でも二学期が始まりました。案の定、子どもたちの感染が増えています。

画像の説明

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/info/monitoring.html

政府は基本的に蛇口を締めない政策をしているので、早晩第8波は来ることでしょう。

子どものコロナ後遺症 心筋炎も

アメリカで2020年3月から10月まで新型コロナの検査を受けた、66万人を対象にして、コロナの後遺症を調べたら論文があります。

結果として、子どもの後遺症のリスクは大人と比べて少ないものの、成人でよく報告されている味覚・嗅覚の変化、胸痛、疲労・倦怠感、心肺の徴候や症状、発熱・悪寒など以外にも、肝酵素値異常、脱毛、発疹、下痢などが見られました。また、心筋炎は新型コロナウイルス感染症と最も強く関連する症状であり、小児では重要な合併症であると報告しています。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35994282/

子どもの死亡は予想以上に多い

国立感染症研究所のレポートを引用します。今年コロナでなくなった子どもは8月31日までに41名報告されています。

考察

 2022年8月31日時点における、2022年1月1日から2022年8月31日までに報告された小児等の死亡例、41例について暫定的な報告を行った。症例数は、7月中旬から増加していた。
 今回の実地調査で内因性死亡が明らかとされた小児等の死亡例において、基礎疾患のなかった症例も死亡していることから、SARS-CoV-2感染後は、基礎疾患のある者はもちろん、基礎疾患のない者においても、症状の経過を注意深く観察することが必要であると考えられた。新型コロナワクチンは、接種対象でも多くの小児の死亡例では未接種であった。また、症状は、日本小児科学会による国内小児におけるCOVID-19レジストリ調査2)と比較して、呼吸器症状以外の症状のうち、悪心嘔吐(52%)、意識障害(45%)、経口摂取不良(31%)、痙攣(28%)の割合が高かった。新型コロナウイルス感染症における重症度分類は、主に呼吸器症状等により分類されているが3)、小児においては、痙攣、意識障害などの神経症状や、嘔吐、経口摂取不良等の呼吸器症状以外の全身症状の出現にも注意を払う必要があると考えられた。発症から死亡までの日数は、1週間未満が73%を占めており、特に発症後1週間の症状の経過観察が重要であると考えられた。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2559-cfeir/11480-20-2022-8-31.html

統計学的な評価が必要になって来るとは思いますが、子どもはコロナになっても死なないからワクチン不要、というわけではなさそうです。
今現在日本では6m-4yの新型コロナワクチンが認可されておらず、この世代の子どもたちが守られていません。

もともと日本人は脳症を起こしやすいのですが、第8波が来るのが確実ななか、今後の成り行きが心配です。

子どものコロナワクチン

成人の新型コロナワクチン (mRNA)で、きつい思いをした人もいると思います。そのため、お子さんにも、コロナワクチンで同じ症状が出る尾では、と思った人もいると思います。

ただ、ワクチンの量は大人よりも少ないため、それほどしんどい思いをした人は少なそうです。

福島県立医科大学小児科の、保護者へのアンケートによると、保護者に比べて発熱の割合は非常に少ないことがわかります。

画像の説明
https://www.fmu.ac.jp/home/pediatrics/styled-9/

参考:小児(5~11歳)の接種にはどのような副反応がありますか。
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0116.html

まだまだ気を抜けない

WHOのテドロス事務局長は新型コロナウイルスについて「終わり見えた」という報道が9月15日流れました。
最近の報道の悪いクセですが、キャッチーなフレーズをタイトルにして大切なところを抜け落としています。

 テドロス氏は「我々はまだ収束に達してはいない。マラソンランナーは、ゴールが見えても立ち止まらない。この機会を逃せば、さらに多くの変異株や死者を生みかねない」と述べ、警戒を怠らないよう訴えた。
https://www.asahi.com/articles/ASQ9H0BM5Q9GUHBI03J.html

最後まで手綱を緩めてはいけません