子どもと新型コロナ(2022年2月13日)

 オミクロン変異体が出て、子どもの間でも新型コロナが流行ってきました。幸いにもほとんどの子どもは軽症ですが(一部例外あり)、家族は濃厚接触者として社会的行動を制限されるなど、家族に負荷がかかっています。

 確かに子どもは軽症とされていますが、後遺症(Long COVID)も報告されています。さらなる調査が必要です。

Long COVID and kids: more research is urgently needed
https://www.nature.com/articles/d41586-022-00334-w

 そんな中、知り合いのドクターが【新型コロナ対策下で子どもたちを支えるために】というリーフレットを作りました。

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 一枚目は、子どもの新型コロナでの症状などです。クループ症候群や有熱時けいれんが多いと聞きます
 現在のところ子どもに使えるコロナ専用の治療薬はありません。夜間の救急外来受診の参考にしてください。

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 二枚目は、子どもへの新型コロナウイルスワクチンです。少しコメントすると、現在は12歳から接種が可能で、5歳からは3月になる予定です。

 以前も書いたように、子どもへのワクチン接種は社会的要素が大人に比べて大きいです。
https://www.karugamo-cl.jp/index.php?QBlog-20211225-2

 専門家の間でも議論はあるように思えますが、共通した意識は「子どもの利益を最優先に考えたい」ということだと思います。

 なお、一部の国会議員が、ワクチン接種で10年後20年後どうなるか分からない、と発言していますが論拠は明らかではありません。前述のように新型コロナウイルス感染による後遺症は子どもでも報告されています。

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 3枚目は、子どもが感染した場合の対処法です。

 自省のためにも書きますが、こういった家庭内でのリスクコミュニケーションは行われていない場合が多いと思います。事前の準備は待つことができますが、感染症は待ってくれません。

 最後になりますが、このコロナ禍で子どもたちには負荷をかけすぎたと思います。社会は子どもたちにゼロリスクを押し付けすぎました。

 子どもに感染が広がる中、私達は子どもたちの利益も考えて行動する必要があります。