HPVワクチン接種率が低い国で新型コロナは防げるのか

 今は新型コロナウイルスでもちきりですが、11年前の2009年は新型インフルエンザで大変でした。

 わたしも肺炎患者の救急搬送に立ち会ったのですが、救急車の中で一分おきに悪化する状況に戦慄を覚えました。

 そんな中、岩田健太郎医師が「麻疹が流行する国で新型インフルエンザは防げるのか」という刺激的な題名の本を出版しました。最近重版したということなので、興味のある方は読んでみてください。

 さて、2020年も感染症で日本は戦っています。いくつも戦っているのですが、一つは新型コロナウイルス、もう一つはHPVです。後者の場合、HPVワクチンをめぐる戦いでしょう。

 HPVワクチンではしばらく膠着状態が続いていましたが、最近になり大きな動きがありました。

9価のHPVワクチン承認の審議へ  申請から約5年、子宮頸がんの9割を予防

 HPV9導入の遅れは、「HPVワクチン推進派を語っていても実はHPV9が承認されたら不良在庫を抱えてしまう渡航ワクチン関連のグループ」が関係しているという話は一体何だったのでしょう(今から一ヶ月前の話です)。

 注意ですが、審議が始まるということで、まだ承認されていません。

 当院でも個人輸入のHPV9ワクチンは、ほそぼそとながら続けています。

 それから、現在小学6年生ー高校1年生の女性は、HPVワクチン(2価・4価)は定期接種です。当院でも引き続き定期接種は続けています。

https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/fukushi/003/004/d00126439.html