HPVワクチンのキャッチアップ・償還払い+富士市

4月1日からHPVワクチンの積極的勧奨が再開しました。

しかし、8年半もの間積極的推奨が差し引かられた結果、日本ではHPVワクチンの接種率が大幅に低下してしまいました。今後この世代だけ子宮頸がんの発症率が上がるという、悲劇に見舞われることでしょう。

ワクチンに対する対応は2つあります。1つはキャッチアップと償還払いです。

キャッチアップとは、定期接種の期限が過ぎてからも公費で接種できるというものです。

もう一つは償還払いです。これは、定期接種時期を過ぎてから自費で接種した人たちへ、「補償」をする方法です。

キャッチアップも償還払いもすでに行っている自治体もありますが、調べた限りは世田谷区は現在キャッチアップのみ行っています。償還払いは5月頃になりそうです。

画像の説明
ウェブ魚拓です
https://megalodon.jp/2022-0426-2247-10/https://www.city.setagaya.lg.jp:443/mokuji/fukushi/003/004/d00196974.html

現在の情報はこちらをご覧ください。
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/fukushi/003/004/d00196974.html

付言

安全性について海外でのエビデンスも明らかであり、国内でも「名古屋スタディ」で安全性が明らかになった2015年以降ですらも、日本ではなかなか動きませんでした。

その件でマスコミはどのような報道をしていたのか、調べた人がいます。

新聞はHPVワクチンをどう報じたか(山口浩)
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamaguchihiroshi/20210917-00258658

記事の中にも書かれていますが、「ワクチンへの不信を解消するのは自分たち(マスメディア)の責任ではない」という趣旨の発言をしている記者もいます。つまり、煽るけど責任はないという立場なのでしょう。
一応書いておくと、このようなスタンスだったのはマスコミだけではないと思いますし、圧力を受けながらもHPVワクチンについて正しい報道をしようとした記者もいることは指摘しておきます。

しかしながら、日本でHPVワクチンの接種率がここまで低下したのは、接種を決める保護者にきちんと情報が届いていなかったからです。その情報を届けようとしなかった記者らが「ワクチンへの不信を解消するのはマスメディアの責任ではない」と言い切ってしまうのは(削除したようですが)、いささか驚きです。

数十年後「マスコミ(行政・医療関係者なども含む)は、当時どんなことをしていたのですか?」という問いにキチンと答えられるようにしないといけないですね。

付言2

富士宮市は、9価のHPVワクチンについても接種補助を行っています(国が認可したシルガード9のみで、個人輸入のGardasil9は適応ではなさそうです)。

富士市には見識の高い方々が、公衆衛生に関わっておられるのでしょう。
https://www.city.fuji.shizuoka.jp/kenkou/c0107/rn2ola000003qs4v.html

2022年4月27日(NEW!!)
BuzzFeedで富士市のことがニュースになりました!!
9価のHPVワクチンの費用を半額補助 静岡県富士市が全国に先駆けて導入
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/hpvv9-fuji